進むべき道を右か左か政党ポスターで決めてみた

 

 

以下少し政治の説明が続くので企画部分だけ見たい人は目次から「なにをするか」か「やってみる」へどうぞ

 

 

 

こんにちは、ミズマシ按野と申します。選挙を見るのが好きです

突然ですが皆さん、政治の右派左派ってご存知でしょうか?

 

 

元々は18世紀のイギリス議会で革命派の政治家は議長席から見て左側、既存体制を守ろうとする国王派の政治家は右側に座ったことに由来しているそうです

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転じて「変えよう!」と主張する革新派は左派、「守ろう!」と主張する保守派は右派と呼ばれるようになりました

イメージ

※ただし時と場所によって言葉の意味するところは違うので注意が必要です(例えば現代日本では憲法を積極的に「変えよう!」としているのが右派で、「守ろう!」としているのが左派)

 

このように大きく捉えると思想として対立軸となっているため、選挙の際には左右を把握しておけばどう言う人たちが戦っているのかの構図が掴みやすくなり、投票する際にも判断がしやすくなります

 

相反する意見がぶつかり合うという状況は一見不合理に見えますが、相反するものがいるからこそ大きく極端に傾かず答えを出せるという民主主義の知恵なのでは無いでしょうか

 

なにをするか

 

そこで今回は…街中に掲示されている選挙ポスターの政治傾向に従って右か左かを選んで道を進んでいきます

 

 

やることとしてはシンプルです。まず、以下の通りに政党を左右に分類しました



 

そしたらスタート地点からとりあえず歩き出します

 

歩いている途中、政党ポスターを見つけたら右か左かジャッジ!右だったら右に+1、左だったら左に+1と、ポスターの枚数分加点していきます

 

その次の曲がり角で左右で数値の多かった方に曲がり、何もなかった場合は直進します

[中道]と分類した国民民主党のみあった場合も直進です

 

そうして進みつつ、スタート地点から五キロの円に触れたらその時点でゴールとなります

 

 

そしてその結果によって、あることについて進路を示してもらいます

 

 

 

題して…

 

 

 

 

未来はどっちだ!政党ポスターあみだくじ!

 

 

 

自分語りになってしまい恐縮ですが私は漫画家を目指しており、描いた読み切りが掲載されたこともあります

 

とはいえまだまだ連載獲得には程遠く、バクマン。でいうと三巻くらいです

 

そんな調子のまま周りは社会人としての経験を着実に積み上げているくらいの年齢になってしまい、じめっとした不安が日々まとわりつきます

 

 

 

漫画家目指すのをやめるわけじゃないけどこの不安はどうしたら……

 

いわば人生の道に迷った状態である私に、民主主義の知恵をお借りしたいと思います

 

お借りする下準備として、まずAIチャットツールにて人生相談への回答を50個、漫画の悩みであることにちなんで漫画キャラクターになりきって答えてもらいました

悟空の次、雨竜くんなんだ

 

続いて地図上のスタート地点を中心に広げたゴールの円を50等分します

 

ふたたびAIにランダムに数字を並び替えてもらい、その並びに従って分割した扇形に割り振っていきます



準備は完了です!

 

これでポスターに従って進んでいき、たどり着いた扇形の番号に対応するものを、人生相談への回答とします

 

やってみる

 

やってきました。国会議事堂前。今回はこちらをスタート地点としたいと思います。

 

理由は政治といえばやっぱりここだよねというのと、東京1区(選挙に行かれる方はご存知かとは思いますが、候補者同士が競い合うバトルフィールドこと選挙区は東京1区、2区3区…という風に分けられています)でキリがいいこと、そして国会議員全員が集まる国会議事堂の周囲ってどんなポスターが貼ってあるんだろう?あちこちの政党が貼りまくってギチギチなのかな〜と気になったからです

 

真夏日ですので熱中症対策に傘と水分をしっかりと用意しました

 

ゴールとして国会議事堂から半径五キロでラインを引きます

あれ?思ったより広いな

それを50等分、

 

あみだくじの完成です

 

それでは歩き出したいと思います!

 

どれだけ沢山の政党ポスターに出会えるでしょうか。

 

事前に軽く調べたところ、前回の衆院選(2021)の東京第1区の得票率(票を投じた人の中から何%が投じてくれたかの割合)は

  • 自民党候補39%(当選)
  • 立憲候補35%
  • 維新候補24%

という感じだったようですので、もしこの比率のまま政党ポスターが貼ってあるようであれば自民と維新を右に置いている今回は若干右に寄っていくことが予想されます



国会から右(北)に進んでいきます

まっすぐ進む

進む

進む

 

進む

進む

流石に皇居周縁には何も貼られていなかった

入射角的にこっちのほうが直進ぽかったので左の道へ(あと皇居の周縁から離れたかったというのもある)

進む

先ほどよりは建物が増えポスターがどこにあってもおかしくない雰囲気…!

 

こういうところとかありそうなんだけどな

進む(これは後ほど再び見ることになる大学眼鏡)

進む

踊ってんね

バカみたいに暑い

 

ここに来るまでもう3本500mlペットボトル飲んでる

 

 

 

進む

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

のってんね



う〜ん、これは……

 

 

 

 

 

 


まだこの道に入って600mちょっとなので気が早いかもですが、全然ですね

 

ただなんとなく分かるところはあって、実は先ほど水分補給のために一回ルートを外れて細い道の方に行ったんですね

 

そしたらすぐに一枚見つけました。こちらはカウントしていないんですが、無いことは無いということは分かりました

 

ここで推測できるのが、政党ポスターというのはその政党の支持者の方が自主的に貼っている場合や、候補者や支持者から頼まれて貼っている場合があります

 

後者の場合当然許可取りが必要になるのですが、この時に個人経営のお店や住宅の方が当然許可が取りやすいわけです

 

なのでお店などが立ち並ぶ大通りはポスターが少なく、個人経営が多い細い道や裏通りだと見つけやすいのではないでしょうか

 

一刻も早くポスターを見つけて裏通りの方へといきたいところです

 

 

 

 

 

 

 

とはいえなかなか……

 



えっ

 

 

 

ありました

 

努力が報われましたね。新自由主義だぜ

 

自民党なので右に+1です

 

早速交差点を右に曲がります

 

曲がれるって最高

先ほどの道よりは細まっていてイデオロギーが出てきやすそうです。直進していきます

 

進む

進む

 





少しあみだ感が出てきました

 

 

 

 

 

 

 

クンクン…  政党ポスターの匂い……

 

 

なんだしゃちほこお引越しのお知らせか……

 

 

 

いや裏だっっっ!!!!!!!!

 

右+1で曲がります

 

 

進む

 

全然無いねぇ

 


あっ!道からギリギリ見えるところに…!

 

公開されている議員さんの連絡所なのですが普通に民家なのでモザイクをかけさせていただいています

ありました公明党のポスター初発見です

右に曲がります

あれ

 

あれあれ

 

 

 

あ〜〜〜〜〜〜〜

 

さっき見た大学眼鏡

 

3回連続で右に曲がったので元の道に戻ってきてしまいました

 

スタート地点から直線距離で五キロ地点をゴールとしていたんですが、いっぱい歩いた末に遠ざかってしまいゴール設定ミスをひしひしと感じ始めました

 

そのまま先ほどの大通りを突き抜け…(行き止まりに突き当たってしまったところは仕方ないので左に)

 

右+1

進む

右+1

進む

右+2、与党の右派である自民と、野党の右派の維新が連なって貼ってあるので、与野党問わず右派を応援する人なのかなと思う

右+1(写真を撮るときにめちゃくちゃ人が被ってしまった)

計右+3なので右へ

 

右+1

あれ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ループした……

 

もしかしてこれ抜け出せないのでは……?

 

 

 

 

 

………ていうか

 

 

 

 

 

 

この地域、右にしか曲がれない

 

右にだけ回り続けた図

 

かなり右派の強い立地なのでしょうか

理由として考えられるのは皇居や寺社などの歴史があり国としても重要な建築物が多いことから保守的な思想が育まれやすいことなどはあるかもしれません

 

自民党本部が近いから?とも考えましたが左派の立憲民主党本部もすぐそこにあるので地域色なのかなと思います

自民党本部と立憲民主党本部がこんなに近いの初めて知った

21年衆院選の得票率では左派の立憲民主党も35%取っていましたが、当時の東京1区は国会議事堂のある千代田区の他に、リベラル系の思想に関心がありそうな印象の新宿や港区の一部を含んでいたようなので、そちらの方が主な得票源になっていたのかもしれません(現在は区割りが変更されて、東京1区千代田区と新宿区になっているようです)

 

 

ここはもう無限ループし続けるしかなさそうなので諦めたいと思います

 

しかしこのままじゃあ企画倒れ…!あとできれば左にも曲がりたい…!

もう少しポスターのありそうな場所に移動してみたいと思います

 

 

場所を移動

 

渋谷にやってきました

渋谷は東京7区に属しており、21年の衆院選では立憲民主党の候補が得票率49%で制しているようです

 

文化的にも多様でリベラル的な左派的要素の強い街と言えるんじゃないかと思いやってきました(そのままの足で来ているのでへとへと)

 

先ほどはゴールが遠すぎたので今回は半径三キロの円でゴールを設定

 



 

民家がある場所の方がポスターは多いはずなので、それっぽい方に歩き出します

進む

進む

進む

進む(ロボの胸部が見えた)

進む

あれ……?

 

 

全然見当たらない

公職選挙法でポスターを貼っちゃいけない期間とかあるけど今じゃないはずだし、もしかして政党ポスターって私が思っているより全然無い?

 

もっと通りを歩けば一つあるくらいの感じかと思っていました

 

私が政党ポスターを見つけると嬉しくなっちゃう人間なので、その分街で見かける際の印象が強くなっていたからなのか、もしくは今住んでいる場所が特別多めのイデオロギーマシマシ思想街(イデオロシティ)だったのかもしれません(土地柄特定の政党が強い場所なのでその可能性はあります)

 

とりあえず、挫けず、まっすぐ歩き続けようと思います

 

 

 

 

 

 

結構歩いた

 

 

 

 


えっ……

 

来た!!!初の左!!!!

やっと左派を見ることができました。「ふんふん、若手候補を押し出しているんだね〜〜〜」と思わずポスターを見る目もいっそう前のめりで生暖かくなります

 

これで左+1なので次の角で左に……

 

 

 

 

え!?!?

 

 

え!!??え!??

 

 

 

 



 

 

右も左もポスターラッシュです

 

こういった右も左も野党も与党もといった思想ごった煮な壁は、所有者が優しくてどんどん貼らせてくれるので我も我もとなった結果というように話を聞いたことがあります

 

いやぁ嬉しい。とても嬉しい

この光景でここまで喜んだのは多分私が初めてなんじゃ無いかと思います

 

この通りを突き当たったところからも立憲のポスターが一枚見えたので

左+8、右+7で左に曲がります都ファは国政政党では無いので今回は除外)

 

 

その後も…

 

右に左に動き回り…

 

与党コンボ

せめぎ合い

政党規模的にレアリティの高いれいわ新選組かつあまり見ない貼られ方のポスターを見つけて嬉しかった


そしてついに…


 

 

 

ちょうどほぼ三キロ地点にある目黒駅へと辿り着きました!



紆余曲折ありましたがなんとかゴールすることができました

 

歩いてみた所感としては、渋谷近くは貼られているポスターにも多様性がありどこか一つが圧倒的に強いという感じはしませんでした

 

結果的にバランスが取れある程度まっすぐ歩いてくることができたのかと思います

 

そしてやっぱり思うのが、「ちゃんと主張する人は偉いなぁ」ということです

 

もちろん排他的であったり過激にならないことが前提ですが、民主主義のルールに則って公に自らの姿勢を主張する方々にはリスペクトを覚えます

 

「政治ポスターが貼ってある」となるとギョッとする方もいるのかもしれませんが、そのポスターがどこに属する何みたいなことまで分かってくると案外面白いんじゃないかなと選挙好きとしては思います

 

 

 

 

 

 

 

 

さてあみだくじの結果はどうなったか

 

相談内容

 


桐人(ソードアート・オンライン)「リアルでも仮想でも、信念を持って進むことが大切」



 

 

 

 

さようなら